「はぁ、班長辞めたい・・・。」
工場で働いていると、このような言葉を現場でよく聞きます。
僕も5年以上【班長(リーダー)】をやっているのですが「班長やめてぇぇぇ!!」と叫びたくなることがよくあります。
僕の職場では、
- 仕事が極端にできない
- 何回も事故を起こしている
- 素行不良で信用できない
などのよっぽどのことがない限り、年功序列で班長になります。
本人に選択の余地もなく『来年度から班長だから!』と上司に言われ『あっ、了解しました…』みたいな感じで班長になります。
班長になるとパソコンを使う事務の仕事も増えるし、トラブルが発生したら迅速に対応しなければいけないし、部下の行動にも注意を払いながら仕事をこなしていかなくてはなりません。
仕事量と責任が重い《ストレス》 > 班長の手当て《給料》
このように、手当に対して作業内容が割に合わないことがあるので、班長を辞めたがっている人が多いのが現状です。
そこで本記事は、工場勤務の【班長】という役職に興味がある人、【班長】を辞めたいと共感したい人に向けて、班長のメリットとデメリットを紹介します。
実際に班長を辞めた人もいるので、班長を辞める方法も紹介します。
- 班長に昇進する人
- 班長を目指している人
- 班長を辞めたい人
- 班長の職務を共感したい人
目次
班長のメリットは少ない

ハッキリ言うと、班長のメリットは少ないです。
班長をやりたくてやっている人は、僕の職場にはほとんどいません。
班長のメリットは以下の通りです。
- 手当が付く
- 一人の時間が増える
- 辛い仕事が減る
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①手当てが付く
班長になったら『班長手当て』が付くのはメリットですよね。
僕の職場では【1か月=¥8,000】の手当てが付きます。
これを多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれ違いますが、僕の場合は『こんなの割に合わねぇだろッッッ!!』とブチ切れたいくらい少なく感じます。
『まぁ、職務手当てが付くだけいいか』とポジティブに考えるようにしています。
②1人の時間が増える
班長になって一番よかったことが『一人の時間が増えた』ということです。
僕の職場の班長は、現場仕事のリーダーとして仕事を仕切るだけでなく、パソコンを使って事務の仕事をしたり現場にパトロールに行ったり、一人で行動することが増えます。
日勤の時は会議に参加したり、偉い人が近くにいたりするので気を遣うことも多いですが、夜勤の時は偉い人もいないので、自分のペースで仕事ができます。
なので、1人でいることが好きな僕からしたら最高の時間というわけです。
③辛い・キツイ仕事が減る
現場で作業をすることが減るので、体力的に辛い仕事や精神的にキツイ仕事をすることが減りました。
『この仕事大変だけどお願いね』と部下に頼んで、みんなが夏の暑い日や冬の寒い日に現場で仕事をしている中、自分は冷暖房の効いた事務所で仕事をしていればいいですからね。
仕事を手伝いに行ったり現場をパトロールすることもありますが、体力的にはみんなより楽な仕事なので、辛い仕事をしなくていいのはメリットになりますね。
④嫌いな社員と仕事をする回数が減る
事務仕事や管理仕事が増えた分、嫌いな社員と仕事をする回数が減りました。
頼み事や現場パトロールの時などにコミュニケーションをとる必要はありますが、会話も必要最低限で済むので気が楽ですね。
職場の人間関係が悪い場合は、嫌いな社員と一緒に仕事をする回数が減るので嬉しいですね。
デメリットの方が多いから班長辞めたい


メリットを見ると『班長になった方が楽じゃん!』と思われるかもしれませんが、メリットよりもデメリットの方が多いし、現場作業よりも辛い思いをすることもあります。
交替勤務の職場だと、グループが3つか4つにだいたい分かれるのですが、そのグループの中の人間関係が悪いと、さらに辛い思いをすることとなります。
班長のデメリットは以下の通りです。
- みんなより出社が早くて帰宅が遅い
- 人員配置に気を遣う
- 人間関係のトラブルに対応しなければいけない
- 機械の故障やトラブルに対応しなければいけない
- 部下がいうことを聞かない
- 直属の上司と合わない
①みんなより出社が早くて帰宅が遅い
- みんなよりも早く出社してミーティングの準備をする
- 交代勤務だと早く出社して、前班の申し送りを受ける
- 書類整理のためにみんなより遅く帰らなければいけない
- トラブルがあると対応が終わるまで帰れない
その為、朝起きる時間も30分程早くしなければいけないし、帰宅時間も遅くなって渋滞に巻き込まれることもあります。
15分・30分という時間ですが、1秒でも長く会社にいたくない僕からしたら、とても大事な時間なのです。
②人員配置に気を遣う
グループ内の人間関係が悪いと、人員配置にとても気を遣います。
僕の職場は、1人作業もあるし複数人で作業しなければいけない仕事もあります。
その為「あの人とあの人は仲が悪いから一緒の現場にできないな」とか「あいつは後輩にだけ高圧的だから注意して見てないとな」などと、とても気を遣います。
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③人間関係のトラブルに対応しなければいけない
前章の続きのような形になりますが、人間関係のトラブルなどにも対処しなければいけません。
『○○さんが威圧的だから一緒に仕事をしたくない』とか『○○さんが怖いからイヤだ』などと話を聞くと、そのまま放っておくわけにはいきません。
上司に相談にいって、問題となっている人を異動させてもらうようお願いしたり、班編成をお願いに行くこともあります。
人間関係のトラブルは、自分が敵になることもあるし、精神的にとても辛い時期を過ごしたこともありますよ。
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④機械の故障やトラブルに対応しなければいけない
機械の故障や品質異常など、様々なトラブルに対応しなければいけません。
異常やトラブルがあると、いろいろなところに連絡をとり、他部署の人とやりとりしなければいけません。
日勤でトラブルがあればすぐに連絡がつくのでまだマシなのですが、夜勤でトラブルがあるとなかなか連絡がつかないし、寝ているところを起こしたりしなければいけないので、上司に怒られたり・嫌な顔をされたり・文句を言われることもあります。
対応が終わった後も書類の作成などがあって帰宅時間が遅くなってしまいます。
⑤部下が言うことを聞かない
僕がお願いしたことに対して、素直に『ハイ、いいですよ』と言ってくれる部下ばかりではありません。
- 「わかりました」と言いながら嫌な顔をしている
- 自分勝手に行動して周囲の人を振り回す
- ミスをしても謝らない・人のせいにする
- トラブルがあっても自分の仕事ではないと全部押し付けてくる
- 新人の面倒は見れない、あの仕事は嫌だと我がままばかり言う
このように、自分勝手でわがままな部下もいるので『自分の仕事くらい責任もってやれよ!』と言いたいけど言えない・・・
⑥直属の上司と合わない
直属の上司と性格が合わなかったり意思疎通がとれなかったりすると、イライラすることが増えます。
- 自分にばかり仕事を押し付けないでくれ
- もっとファイルを整理してくれ
- ネチネチ同じことを繰り返さないでくれ
- 空気を読んで対応してくれ
など不満が溜まってきてしまいます。
『相手を変えることはできないから自分の考え方を変えるしかない』とポジティブに考えて行動しようとしますが、合わないものは合わないので、どこかで発散しなければストレスは溜まるばかりですよね。
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班長を辞めた人の方法とは!?


僕の職場で、実際に班長が嫌で辞めた人がいるので紹介します。
上司に直談判して班長を辞める
僕と同じように、班長のデメリットを多く感じている先輩で、上司に直談判をして班長を辞めた人がいます。
上司に「人間関係が悪くて班をまとめることができないから、これ以上班長を続けていけません」と言ったそうです。
「もう一度考えなおしてくれ!」と言われたそうですが「班長を辞めれないなら会社辞めます!」と強気に返事をしたそうです。
上司は仕方なく、その先輩を班長という役職から平社員に戻したのでした。
一度平社員に戻ると、今後昇進するチャンスがなくなる可能性があるので注意してください。
【転職】して班長を辞める
班長が嫌すぎて、実際に転職した先輩もいます。
その先輩は部下からの『逆パワハラ』に悩まされていました。
- お前年上なのに俺より仕事できないのかよ!
- 仕事できないのに職務手当て貰ってんじゃねーよ!
- 喉渇いたからジュース買って来い!
などと5歳も年下の後輩に暴言を吐かれたり、時には暴力を振るわれることもあったそうです。
当時その先輩に言われたことがあります。
「班長が嫌だったら〝転職サイトに登録〟だけでもしておいた方がいいよ!登録して求人をみているだけでも、会社で嫌なことがあったらいつでも辞められるから」ということでした。
工場の仕事は【未経験OK、学歴・年齢不問】の求人が多いので、頭のおかしいクセの強い人たちが集まりやすい傾向にあります。
そのせいか、人間関係のトラブルが多いです。
なので、【いつ・どこで・何が】あってもいいように、体調を崩したり鬱病になってしまう前に【転職サイトに登録】だけでもしておきましょう。



まとめ:工場勤務の班長は面倒臭い!
- 班長のメリットは少ない
- みんなより会社にいる時間が長くなる
- トラブル対応が面倒臭い
- 人間関係のトラブルはもっと面倒臭い
工場勤務の【班長】という役職、楽なように見えて楽ではないのです。
「手当てがもらえるだけでも幸せじゃん!」と思う人もいれば、僕のように「仕事内容と責任が重くて割に合わない」と思う人もいることでしょう。
職場の人間関係が悪ければ尚更です。
幸せの感じ方が人それぞれ違うように、昇進が必ずしも幸せを招くとは限りません。
『サラリーマンは昇進してなんぼだ!』なんて聞きますが、昇進したら会社に束縛される時間が増えるので、昇進だけが幸せになる方法ではありません。
これから班長になる方、班長を目指している方、是非この記事を参考にしてみて下さい。

